エジプト

ムバラク政権が長く続いたエジプトのデモ。情勢は予断を許さなさそうだが、世界的に見ても、エジプトの動向には、注意を払わねばならない。
イスラム教国家、反米的な国家が多いこの地域で、エジプトは長らく親米政権が権力を維持してきた。
米国にとって、中東政策の要といえる国である。
この国家に万が一のことがあれば、米国は中東の安定や権益確保に力を注がざるを得なくなるだろう。
ましてや、国内の雇用、経済に不安を抱え、来年には大統領選挙を控えているオバマ政権にとって見れば、対岸の火事では済まされない重大な関心事であることは間違いない。
経済的に疲弊している今の米国に、世界のあちこちに積極的な関与を同時に行う余裕はないと見てよい。
とすれば、エジプトの情勢いかんによっては、米国が中東に力を注がざるを得なくなり、相対的に東アジアにおけるプレゼンスをどうするのだろうという問題が出てくる。

中国との尖閣問題、ロシアとの北方領土、北朝鮮の拉致、核、ミサイルという「三国干渉」を抱えているわが国も他人事ではない。
まずは当該地域における邦人の安全確保を国が責任をもって行うこと。それから関心をもって、情報収集、その後のシュミレーションをこなしておかねばならない。